2018/12/21

フランス語の「発音の悩み」を克服するには?

Bonjour à tous ! 
アンサンブル講師のHibikiです。

先日の1214日に、
アンサンブル情報交換コミュニティ」を担当いたしましたので、
この場を借りてレポートさせていただきたいと思います。

今回のアンサンブルコミュニティでは、
フランス語の発音をテーマにみなさんとお話しました。

フランス語の発音はどうしても難しいというイメージがあるし、
長年フランス語を勉強していてもなかなか完璧にできるものではありませんよね…

コミュニティには8名ほどご参加いただきましたが、
参加者のみなさんの発音のお悩みも聞くことができました。

僕は、発音の悩みについてはざっくり二種類あると思っています。
ひとつは「その人独自の、個人的なクセによるもの」
もう一つは「多くの人に共通する、一般的なもの」です。

前者についてはその人の発音に注意深く耳を傾けるほかないのですが、
後者に関しては、その人の…というよりこれは日本語の悩みたいなものです。
日本語を母語に持つ人がどんなところで躓いてしまうのか、
ある程度はパターン化できるのですね。

今回みなさんに挙げていただいた発音の悩みも、
ほとんどが後者に分類されるものでした。
どんなものがあったか、見てみましょう。

    “u” “ou” 、それから “eu” の発音の区別が難しい。
    “r” の発音が大変(単語によって音色が変わってしまう)
    鼻母音の違いがわからなくなる。

50分と短い時間だったので、
この三点すべてを取り上げることはできませんでしたが、
    についてはわりとゆっくりお話することができました。

まず、発音において一番大切なのは、「綴りと音を区別すること」です。
綴りはあくまで書かれたものですので、実際の音とは分けて考えます。
「こんにちは」と書いて、最後の 「は」 [ha] ではなく [wa] と読みますよね。
似たようなものだと思ってもらえればと思います。

例えば、“u” という綴りの音は [y] という発音記号で表されます。
そして “ou” [u] という記号で表します。
このように音の話を文章でするときは、
どうしても発音記号に頼らざるをえないんですよね、すみません…。

そして [y] [u] は、実はとてもよく似ています。
どちらとも唇を強くすぼめ前に突き出す音なので、
外から見たときの口の形はほとんど同じなんですね。

では何が違うかというと 「舌の位置」 です。
[y] のときは下の歯の裏に舌がくっついているのに対して、
[u] は舌を思いっきり後ろの方に引っ込めます。真逆ですね。

よく参考書に [y] の音は「イ」の口で「ユ」と言うと書いてあるけれど、
これがわかりにくいと言ってくださった方もいました。
本当にそうですよね。
それよりも、[y] は「 [u] の口で舌を前に出す」と覚えた方がよさそうです。

そして “eu” の綴りですが、
これは発音記号では [ø] または [œ] と書きます。

[ø] peu, deux, feu, jeu, heureux,
[œ] heure, peur, sœur, cœur, fleuve,

等の単語で聞かれる音ですが、
この二つは口の開き具合が少し違うくらいなので、
ひとまず同じものだと思ってもらってもかまいません。

そして、ここがポイントなんですが、
“eu” ( [ø], [œ])“u” [y] とも “ou” [u] とも全く違う音です。

[y] [u] が唇をすぼめる “力む” 音なのに対して、
“eu” の音はまったく “力まない”、リラックスした音です。

文章で説明するのは難しいのですが、
[ø] は口の力を抜き、唇だけ軽く丸めます(あまり突き出さず、アヒル口にします)
そして [ø]を、少しだけ口を大きく開けて発音すると、[œ]になります。

何はともあれ、
とくに “ou” “eu” はカタカナで書くとどちらも「ウ」となってしまい、
なかなかその違いに気づくことができません。
でも、日本人である僕らには同じように聞こえたとしても、
フランス語ネイティブにとっては、これらは全く違う音なのです。

例えば僕らにとって、
「おばちゃん」と「おばあちゃん」は全然違うし、
その違いは一度聞けばすぐにわかりますよね。
でもこの違いが、例えばフランス人にとっては難しいといいます。
フランス語では音の長短の区別が弱いので、
この二つの単語が一緒に聞こえてしまうんだそうです。

でも「おばあちゃん」の話をしているのに、
急に「おばちゃん」と言われるとびっくりしてしまいますよね?
これと同じくらい、彼らにとって “ou” “eu” は違うと思ってください。
 « pour » [pur] と言うべきところを « peur » [pœr] と言えば、
話し相手に「何が怖いの?」と思われてしまうかもしれません。

綺麗な発音は、実はただの自己満足ではありません。
聞いてくれている人に余計なエネルギーを使わせない「マナー」だと思えば、
発音の見方も少し変わるかもしれませんね ^^

最後までお読みいただきありがとうございます、

Bonne continuation et à une prochaine ! 

Hibiki

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